無知蒙昧なセンテンス

その辺の社会人が色々なものの言語化を試みる場です。

ジェンダーの本を読みました

こんにちは、さみっとです。

ぶっちゃけ猫って、あの見た目だけでもめっちゃかわいいと思うんですよ。だから極端な話、声が野太くても差し引きでまだかわいいんですよね。でも実際は声もめっちゃ可愛いときた。反則です。天は二物を与えました。可愛いものに可愛いものを掛け合わせてしまいました。これは大変なことですよ。ネコチャンカワイイ !!!!!


まあそれは置いといて、、、最近ジェンダー系の本を読んだので軽く感想を書きます。読んだのはこの本です。

元々イギリスとアメリカで発売されベストセラーになった本みたいで、2019年王立協会化学図書賞や2019年ビジネスブック・オブ・ザ・イヤーといった賞を受賞した話題の本です。それが日本語に訳されて出版されたということで、読んでみました。
.........とまあ、あたかもこの本を知っていて待望だったかのように書きましたが、自分は先日本屋で偶然知り、なんとなく気になったので買いました。しかも本屋では買わず、帰宅してkindleで買いました。ごめんなさい。謝りますから絶対許してください()
閑話休題
性の話をします。少女漫画チックなドラマとかは割と主人公の女の子目線で見てイケメンにときめいたり、かっこいいと思う男性の顔の好みがあったりしますが、基本的に性的指向は女性です。性自認はやや男性寄りといった感じで、あまり自分に男性的魅力がないと思っていたり、いわゆる男らしさという概念に嫌悪感があったり、あとシンプルに力がなかったりするので自分のことを男性らしい男性だとは思ってないです。こういった性への感覚と関係あるのかはわかりませんが、最近男性と女性の性差への関心が強くなってきていて、生物的な違い以外はすべて後天的なもの(社会とか文化とか環境とか)に起因する差なんじゃないか、じゃあ男性と女性って本来どのくらい違う生き物なんだろう、という疑問を抱くようになりました。そういう状況でこの本を見かけて、こうした疑問がすっきりするんじゃないかなあという期待を込めて読んでみました。


というわけで感想ですが、シンプルに文章構成が苦手でした。
この本では労働、医療、政治、育児、交通など様々なジャンルについて女性の不遇な現状や歴史(といってもだいたい数十年前ぐらい)が書かれているんですが、とにかく批判テイストで進んでいくのが苦しかったです。それだけ女性が不遇ということを伝えたいのかもしれないですが、どんな内容であれ批判ばかりだと読むのがしんどくなってしまいますね...どの章も男性優位社会の悪い事例がひたすら並列で列挙されていて、起承転結の縦の流れがほとんどなくひたすら横に広がっていくような文章です。
この苦しいという気持ちをもう少し分解すると、上述したような批判が続いてうんざりするという理由のほかに、男性へのシンプルな嫌悪がすごく感じられて自分はなんだかんだ男性として生きているので傷つく、主語が男性全体になっていることが多いが自分には当てはまらず反発する、という理由もありました。今後どうすべきか、みたいな話も少しはあるのですがそこはあまり具体的には書かれていないのもモヤっとしたところです。

あと、この本は参考文献の数がとてつもなく多く、エビデンスベースを徹底しているのはすごいなと思いました。横に広がっている全ての事例にしっかりと文献での裏付けがあるので、不遇であることの説得力はあります。ただ、これは自分が逆張りだからかもしれませんが、確証バイアス1なんじゃないかな...とか思ってしまいました。エビデンスがあればいいってわけでもないでしょ、と思ってしまいました。読んでて心地よくないからこっちも批判的になった結果かもしれません。単純に一つのことを説明するのに同じような事例が複数あって読んでて冗長なことが多かったので、参考文献には載せるけど本文ではまとめて紹介するとかの方が個人的には読みやすかったなあと思いました。

この本を読んでも結局男性と女性が生物的な部分以外でどれくらい違う生き物なのかという疑問ははっきりしないまま終わりましたが、間違いなく今までで一番ジェンダーについて考えました。はっきりしないなりに今の時点で推測することは、「生物的なこと以外は有意な男女差はない」ということです。生物的な差(生理、出産、力や体格、ホルモン)以外は基本的に教育や文化、宗教などによって出来上がるんじゃないかと思ってます。少なくとも、男女という性が本来持っている差と、社会によって後天的に作り上げられた差があるのは事実だと思います。この二つの差がもう少し具体的にはっきりとわかったらいいなあと思います。


否定的な文章になってしまいました。書いてて思いましたが、否定的な文章書くのめちゃくちゃ疲れます。筆の進みも遅かったし、文章がきれいな流れにならなかったという感覚があります。やはりオタクは好きなことを延々と語る方が性に合ってますね。感想は否定的になってしまいましたが、男女差についての知識や理解は深まると思うので、そういうのが知りたい人には発見のある本だと思います。

ではでは。


  1. 自分にとって都合のいい情報ばかりを無意識的に集めてしまい、反証する情報を無視したり集めようとしなかったりする傾向のこと