無知蒙昧なセンテンス

その辺の社会人が色々なものの言語化を試みる場です。

LLM無職出身者との邂逅 2402某日

ChatGPTが公開されてから生成AIのトピックを追うのが趣味の一つになった。とにかく毎日目まぐるしく革命が起こっており、現実なのにフィクションみたいなわくわく感が技術からも人からも漂っている。藤井聡太大谷翔平をとりまく雰囲気に近いかも。
自分の職種がデータサイエンティストということもあり、生成AIの中でもとくにLLM関連のトピックを重点的に見ている。時々試したりしながら界隈を追っているけれど、やはりそのあまりのスピードに全然追いきれない感じがある。仕事しながらゲームしたり漫画読んだりと他の趣味もやっているとLLMの技術革新をリアルタイムで追従し続けるのはまあしんどくて(本当は追いきりたいけど)、その時のモチベによってキャッチアップにムラがある。まあでも、基本的には楽しみながらふわっとついていっているんじゃないかと思っている。

そんな中、先日いわゆるLLMガチ勢的な人(以降A氏と呼ぶ)と飲み会で話す機会があった。
きっかけは生成AIについての外部勉強会だった。勉強会はリアルとオンラインのハイブリッド開催で、会の終了後にリアル参加の希望者で飲み会が催された。その飲み会に自分とA氏が参加したというわけだ。

話を聞くと、A氏はChatGPTが公開されてからいてもたってもいられなくなり、無職になったという(ちなみにこういう人のことをLLM無職というらしい!)。その後、A氏は自分でモデルを動かしたりしながらひたすら生成AIのトピックをキャッチアップし続けた。無職になるといっても、自分で法人を立ち上げ会社の形態でうまくやりくりをしていたそうだ(すごい!)。生成AIキャッチアップの他にも3か月かけてドラクエ1-7を全制覇したらしい(うらやましい!)。
曰く、「一時期は毎日18時間とかキャッチアップしてましたねーそれだけ触れてれば大体の話題は追いつけますよー(鬼の早口)」と言っていた。生成AIの革新が早すぎてついていけないという意見はしょっちゅう耳にするが、ついていけるという声は初めて聞いた。
その後A氏はエンジニアとして企業に就職したらしい。LLM無職の状態でひたすらキャッチアップとSNSでのアウトプットを繰り返していたら声がかかったとのことだ。もちろんAI系の仕事である。

完全に狂ってる側の人だった。没頭していた。誰も踏み込んでいない技術の海を冒険し、そこで得られた鮮度の高い知識をさばいてネットの海に提供する。そのサイクルの果てに仕事の需要すら生み出してしまう。




いいなあああああ!!!
おれもこれになりたかったよ!!!




でもなれなかった。いや、なろうとしてなるもんじゃないから仕方ないのだけど。
まあでも死ぬまでに1回くらいは、何かに没頭する気配があったら大胆に首を突っ込んでみたいなあと思う。首、突っ込みてえ。